じゃがいもは、暖地では1年に2度収穫できるから二度芋といいう異名もある。江戸時代、わが国の飢饉がさつまいもで助けられたように、ヨーロッパの近世の飢餓はじゃがいもによって救われた。フランスでは「大地のりんご」として親しまれている。
じゃがいもにはビタミンB群もあり、とくにナイアシンがさつまいもよりも多い。ビタミンCも多い。ビタミンCは熱すると減少はするが、じゃがいものでんぷんはビタミンCを包んで保護しているので、葉野菜ほどは減少せず、食べる量からしてもかなり期待できる。中程度のもの2個(200グラム)で1日の必要量の半分以上がまかなえる。
じゃがいもには鉄分もあり、亜鉛や銅もある。しかし、ミネラルのうち、なんといっても多いのは、食べる量から見てカリウムである(100グラム中に410ミリグラム)。カリウムの多い食品は、高血圧の予防に有効である。米食・パン食の人・とくに高血圧症で高圧利尿剤を飲んでいる人はカリウム不足になりやすいため、果物や野菜のほかに、いも類を食べることをすすめたい。
アレルギー性皮膚炎や喘息などに「カリウム療法」というのがあるが、それにはじゃがいもが利用される。その場合はカロリーのことも考え、じゃがいもの煮汁を濾したスープを用いるとよい。また、ガン細胞の増殖を抑える物質も含まれている。
なお、じゃがいもの大きな欠点は、ソラニンという有害物質が含まれていることである。もちろん、この濃度だと中毒をおこさないのであるが、貯蔵中に漸次増加する。とくに芽の部分に0.3~0.5パーセントに達する場合がある。太陽光線に当たると皮の下が緑色がかり、ここでも増える。人間は0.2~0.4パーセントのものを食べると中毒をおこす。その中毒症状は、食べた量にもよるが、腹痛・嘔吐・めまい・眠気・発声や視力障害、さらには意識障害におちいることがある。
これを予防するには、調理の前に芽を取り除き、緑食部の皮を十分厚くむき、捨てることである。また、光に当てないように暗所に貯蔵することが先決である。
また、じゃがいもの油揚製品であるポテトチップスなどは、製造から日が経つと(とくに日の当たるところに置いておくと)、油が酸敗して、不快なにおいを放ち、味が変わる。これは直接的には悪心・嘔吐・下痢などの原因となり、間接的には老化や動脈硬化・ガンの原因となる。古いポテトチップスは食べないほうがよい。(※ポテトチップスが銀色の袋に入っているのは、日光を遮断するため。 ※大根おろしは、酸化した油をもとに戻す)。
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